すぐに使えて便利なスマートフォンは、その便利さによってスマホ中毒という問題が増えています。用もないのにアプリを開いてしまう、寝る前にいじって夜更かししてしまうというケースは大人も子どもも増えていて、そんな問題を改善するための対策に注目が集まっています。
スマホ中毒対策として、GoogleやAppleなどのIT系主要企業が重視し始めているのが「デジタルウェルビーイング」です。
ウェルビーイングとは、世界保健機関の憲章の中で提示されている健康の定義で、肉体的・精神的・社会的福祉において幸福な状態を意味する言葉です。
近年では、スマートフォンだけではなくパソコンやタブレットなどを長時間使用することで、首や眼などに負担をかけ、常にインターネットにつながっているスマートフォンの使用をすることでデジタルコンテンツを常に使っている、プッシュ通知によって集中力を低下するなど、ウェルビーイングが脅かされています。
常にSNSなどでは誰かが常に活動しています。その活動に対してすぐに自分が反応しなくてはならないなどのプレッシャーや緊張感がストレスになってしまうケースもあって、それが孤独や不安などのうつ状態を助長してしまうと考えられています。
このような生活への影響を指摘した上で、テクノロジーとのバランスをとり、振り回されることなくメリットを得るための取り組みとして「デジタルウェルビーイング」をGoogleが提唱したのです。
現在、スマートフォンなどは欠かせないものとなっています。それを完全に手放すことは難しいため、リスクを伴いながらも健全に使えるように共存していくしか方法はないと考えられます。
最新のスマートフォンでは、デジタルウェルビーイング機能が追加されているケースが多くなっています。
デジタルウェルビーイング用のアプリや、どのアプリをどれぐらい使っているかを振り返る機能や、アプリの使用時間を制限する機能、使用しない時間帯を設定して自動でシャットダウンする機能などがあります。