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アニマル・スピリット

アニマル・スピリットは、1936年に発表された経済学者ケインズの書籍で使われ始めた言葉です。

意味は起業家が投資を行う動機になる、将来に関する主観的な期待とされます。

日本語では、野心的な意欲や動物的な衝動と表現され、アニマル・スピリットのイメージに結びつきます。

興奮した動物のように何をするか分からない、予測不可能な行動をする心理のことです。

著書の中でケインズは経済活動の多くが合理的な動機で行われている一方で、起業後に事業が拡大することに関する期待は、必ずしも合理的でなく説明が難しいと述べました。

アニマル・スピリットも時代が変わると用法も変化して、現在は非合理的で感情に起因する行動全般に用いられます。

また、アニマル・スピリットには安心に公平や腐敗と背信、貨幣錯覚や物語といった要素が存在します。

安心は将来的に安心かどうか、公平は扱いが公平か否かという意味です。

腐敗と背信は相手を騙すような行動のことで、貨幣錯覚はインフレやデフレを無視するかのような、名目上の金額のみで損得を判断するものです。

物語は文字通り、アニマル・スピリットにおいては物事を物語で捉えたり考える心理です。

アニマル・スピリットは経済関連の用語ですから、経済の話題や産業ニュース、投資関連の記事などで目にすることがあります。

例えば、経済が急激に上向きになった時は、投資家のアニマル・スピリットが高まったというように使います。

言葉が当てはまる対象は、必ずしも投資家だけとは限らず、起業家や経営者も範囲に含められます。

合理的に判断すると失敗する恐れがある、でも非合理的でも結果に期待して経営判断をする、そういった使われます。

更に、起業そのものにもアニマル・スピリットは当てはまりますから、野心家の意味で用いられることもあるわけです。

意欲的といえば分かりやすいので、直感的に理解できなくても、近い言葉を当てはめれば理解しやすくなります。

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