PINGは、ネットワークの疎通状況を確認するために使用されるコマンドで、OSを問わず標準的に装備されているコマンドです。PINGはICMPのechoコマンドを利用し、通信を求める相手にパケットを送り、その戻ってくる情報から接続状況を確認することができます。
PINGは「ピン」や「ピング」と呼ばれ、ネットワーク技術者にとっては基本的なコマンドです。このコマンドによって得られる情報をイベントハンドラとして使うなど、プログラミングの分野でも覚えておくと便利です。
PINGによって通信が確認できる状況を「通る」などと表現し、逆に通信が確認できない場合は「通らない」と表現します。
基本的にネットワークに繋がっている機器ならIPアドレスが指定されています。IPアドレスが設定された機器なら、通信状況の確認が可能です。
ただし、機器に関する情報公開を避けたい場合や、DoS攻撃などのリスクを避けたい場合にはPINGを拒否する設定が可能な機器が多くなっているため、PINGが通らないことが必ずしも通信異常を示すのではありません。
pingは発信元のOSやバージョンにより実行オプションに違いがありますが、WindowsとLinuxを押さえておけばほぼ問題ありません。
MacパソコンでもLinuxと同じくUnixベースになっているため、コマンドの利用方法はLinuxとほぼ同じです。OSによるオプションの違いから、取得できる情報の種類にやや違いがありますので利用方法によってはOSを選ぶ必要があります。
PINGの使用で得られる情報は、通信相手のホスト名やIPアドレス、送信したバイト数、パケットが戻ってくるまでの時間(応答時間)などさまざまです。
また、パケットを送信した回数や、そのうち相手に届いた回数、届かなかった回数なども取得することができます。これらの情報とネットワークやサーバー、その他機器の状態を紐付けて、特定の状況下におけるネットワークの安定性や通信速度などを検討することが可能です。