日本では、現在食糧が足りないという事はなく、むしろ食べずに捨ててしまっている部分が多くあります。個人的に食べ残しをするという事だけではなく、社会のシステム全体で食品に関するゴミが増えているのです。
店頭で販売されているものがすべて消費されるわけではなく、期限が切れるなどして捨てられてしまうものも多くあります。飲食店でも、余裕をもって食材を用意していると余らせてしまう事も多くありますし、客の食べ残しなどもかなりの量に上ります。
世界で見てみると他の国では食べ物が十分いきわたっていないという事もありますし、日本国内でも経済的な問題などで食べ物を手に入れられない人も出て来ています。
農林水産省でもこうしたフードロスの問題についてデータなどを公表しており、対策の必要性を伝えています。ごみとして捨てられてしまうけれどまだ活用できそうな食品については、今後うまく活用していくことが求められるでしょう。
ポイントはビジネスとうまく連携させていくことです。個人の食べ残しなどを控えるという事は難しい部分がありますが、提供する側が出来ることも多くあります。
一つは、ニーズをできるだけ正確に把握して、製造や提供での無駄を省くということが挙げられます。人工知能などを利用して、状況に応じた生産体制や仕入れを行っていくことによって、無駄な在庫を持ってしまうという事を防げる可能性もあるでしょう。
飲食店などで食材が残ってしまうという場合には、それを欲しい人にうまくつなげていくということが必要になるでしょう。そこで利用できるのがスマートフォンなどで利用できるアプリです。
割引価格などで利用できる食品と、それを欲しいと思う人とをつなげていくことによって、フードロスを大きく抑えていくことが出来ます。食品としての価値を保ちつつ、ゴミの処理という問題も防ぐことが出来るように、こうした対策についても取り入れることを社会全体で考えていきたいところです。