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インバウンド

インバウンドとは、外国から日本を訪れる旅行のことを意味します。その逆に日本から外国へ出かける旅行のことを合うとバウンドと呼びます。

日本のインバウンドは昭和中期から右肩上がりが続き、近年は年間3千万人もの外国人旅行者が訪れる観光立国の中入りを果たしましたが、新型コロナウイルスの感染拡大で世界各国が門戸を閉ざす状況となり、グローバリズムと観光に大きな影を落としています。

日本のインバウンド(訪日外国客数)の推移を見ると、1965年にはわずか36万人に過ぎませんでしたが、年々増加傾向が続きます。

政府は1995年、訪日外国人旅行者の増加を目指し「ウェルカムプラン21(訪日観光交流倍増計画)」を策定し、2003年からは「ビジット・ジャパン・キャンペーンを」展開するなど観光に力を注ぎました。

こうした取り組みが奏功し、2013年には訪問者数が1千万人、2016年には2千万人を突破。2019年3188万人で前年比2.2%増加しました。

インバウンドの拡大とともに各観光地の様相も一変し、飲食店や宿泊施設、物販店では英語や中国語への対応が急務となり、旅行客に対応できる外国人の雇用も大幅に増えていったのです。

また、外国人旅行者を獲得する入口となるウェブサイトの重要性がますます大きくなり、インターネットを通じたマーケティング戦略が非常に大切になりました。顧客獲得の争いも激化したことで、様々な予約や決済が可能になるなど利便性の向上も図られました。

しかし新型コロナウイルスの発生によりインバウンドは激減し、航空業界をはじめ宿泊業や観光業などインバウンドへの依存度の大きい業種は大打撃を受けています。

今後、新型コロナウイルスが終息しても、インバウンドがV字回復する見込みは薄く、もとの状態に戻るには少なくても2~3年かかるとの見方もあります。国内の観光業も大きな転換点を迎えているのは確実な情勢で、国内観光へのシフトなど新たな戦略が必要です。

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