pingコマンドは、パケットの通信テスト用にプログラミングされたソースコードです。コマンドと送信先のホスト名かIPアドレスを入力すると、自動的に4回の送信を行い、それぞれに反応するまでの所要時間とその際の平均時間が表示されます。
この結果からは、まずネットワークが正しく設定されており、通信が行える状態にあるということが分かります。なぜならば、ネットワークの設定に誤りがある場合は、結果が表示されないためです。
また、所要時間や平均時間などからは、ネットワークの混雑度を確認することができます。特にネットワーク回線でゲームをしている場合は遅延の発生を確認することにもつながります。
また、送信できない場合は理由が表示されるため、そこから問題点を確認することができますし、閲覧できない状態にあるウェブサイトにpingコマンドを入力した場合、反応が無ければネットワークの異常であることが分かり、反応があればウェブサイト自体の問題であることが分かるなど、非常に応用がきくコマンドとなっています。
ただし、ネットワークに負担をかけることになるため、一度に大量のpingコマンドを入力すると迷惑メールなどを送り込んだものと判定されてブロックされる可能性もあります。そのため、pingコマンドの入力を集中することは避けておくことが推奨されます。
なお、pingは正しくはピンと読みますが、日本では慣例的にピングと読まれます。その由来は潜水艦の発するアクティブソナーの音波の擬音にあります。つまり、アクティブソナーは音波を出し、跳ね返ってきた音波からその先にある物を把握することができるのですが、pingコマンドを入力して結果の帰ってくる様子がそれに似ていることから命名されたのです。
ただし、packet internet groperあるいはpacket internet gopherの頭文字を取ったとする説もあります。これらはそれぞれ提唱者が異なるため、いずれかが正しく、いずれかが間違っているというものではないようです。