現在、コンピューターが活用されているところは無数にあります。金融取引やクレジットカード決済なども普通に行われていますが、当然、そのような機密情報がネットワーク内を飛び回っています。
また、利用できなくなると社会的影響が大きなシステムも数多くあります。これらを安全に運用するためには、セキュリティ対策が不可欠です。
企業においても情報漏洩させることなく的確にデータを扱うことが求められています。そのためには、セキュリティ意識を高め、セキュリティに関する知識を取得する必要があります。
そこでおすすめしたいのが、情報セキュリティーマネジメント試験という国家試験です。セキュリティの重要性を受け、平成28年から開始となったまだ新しい試験です。情報処理技術者試験の一区分として新設されました。
この試験は春と秋の年2回実施されます。毎回2万人程の応募者があり、セキュリティに対する関心の高さがうかがえます。
合格率は初めて実施された時は88%と非常に高かったのですが、徐々に下がり最近では50%前後となっています。難易度もしっかりと対策すれば難しいものではなく、情報処理技術者試験の中では簡単な部類に属します。
試験は午前90分と午後90分の2つの試験を受験しなければなりません。ともに多肢選択式で出題されます。午前はセキュリティを中心とした小問が50問出題されます。
注意したいのは、セキュリティだけでなく、テクノロジ・マネジメント・ストラテジと分類されたIT関連全般の知識が問われることです。午後は3問が出題され、業務の現場を想定したセキュリティに関する大問が出題されます。午前試験で60%以上、午後試験も60%以上で合格となります。
勉強時間は、ほとんど知識のない方で200時間程度が目安となります。情報処理技術者試験の他区分の合格者であれば、もっと短い勉強時間で合格できます。勉強方法としては、一通りの学習を行った上で、過去問題を繰り返し解いてみることが有効です。