ベンチャーキャピタルとは、まだ株式市場までには至っていないこれから大きな成長が見込めると期待できる企業を対象に、投資を行うことを目的とした集団のことです。略して「VC」と呼ばれることもあります。
創業してからまだ十分な期間が経っていない未成熟な企業は、上場企業と比べると破綻する恐れや失敗するリスクが高くなる傾向にあります。新しく創業した企業の生存率は非常に低く、その中から成功させることができた企業はほんの一握りと厳しい状況です。
そんな狭き門である新しい企業でも、リスクをうまく回避しながら成長を続けていけば、大企業へと発展させる可能性が大いに秘められています。ベンチャーキャピタルではそうした企業をしっかりと見極め、大きな成長とそれらがもたらす莫大な利益を狙って投資を行っていきます。
また資金と引き換えに株式などを受け取りますが、投資先の企業が株式上場までこぎつけることができれば市場での売買が可能となるため、保有株を売却して投資を回収することができるようになります。
企業を行う際には資金調達が必要となりますが、ベンチャーキャピタルでは銀行などで融資を受けなくても資金調達が可能です。銀行で融資を受ける場合、融資された資金は負債として会計されてしまいます。簡単に述べると多くの借金を抱え込んでいる状態となるため、返済義務が生じて毎月の返済に追われ続けることになります。
しかしベンチャーキャピタルから調達した資金なら、返済する必要に追われることがありません。なぜなら調達資金は「借金」ではなく「融資」とみなされ返済義務を有していないからです。
企業側は破綻や失敗・負債をかかえるリスクを避けることができ、ベンチャーキャピタル側は融資した企業が成功すれば株で投資額以上の利益が得られるようになります。まさに両者にとって得となる仕組みで、事業の大きな成長を追求しているという目標が共通しているので企業発展させるのに安心です。