古くから使用されてきた情報表示の手段にはバーコードの使用が挙げられますが、縦線を横に並べていくという性質上、その情報量には限界があります。そこで開発されたのが横だけでなく縦方向にも情報要素を持たせたQRコードです。
その容量は数字だと最大で7089文字含ませることができます。英数であれば4296文字まで対応可能なので、打ち込みでは煩わしくなるURLを読み取らせる場面などでも活用されます。
専用の機械はもちろんのこと、スマートフォンなど小型端末でも読み取りが可能なので、ポスターや商品のパッケージなど、至るところで使われています。
そんなQRコードは正方形を基準として、その3隅に大きな四角模様があります。それがコードの枠を示すとともに、向きを捉える役割も果たします。そのためどの向きでスキャンさせたとしても、自動で方向を正して読み込ませられます。
そしてガイドに沿って白と黒の2色で書かれたセルという点の集合から、必要な情報を読み取ります。その基本さえ守れていれば情報表示は可能なので、必要ない部分にロゴを載せるなどのアレンジもできます。
QRコードは内蔵する情報の量が多くなるに連れて複雑化し、セルのサイズも小さくなっていきます。逆に情報が少ないとセルが大きくまとまりやすくなるので、全体のサイズを小さくすることも可能です。その特徴を活かして、名刺の隅にURL情報を載せるといった使い方もできます。
また自動車の製造工程で生み出されたQRコードは、多少汚れていても読み取りができるという点も強みのひとつです。他のコードが修復する要素も持っているため、欠けてしまった部分を補えるという仕組みです。
もちろん足りない部分が多すぎると対応は不可能になってしまいますが、セルが少し隠れる程度であれば問題ない可能性が高いです。その修復ができるかどうかはQRコード自体のレベルで左右され、使用する環境に合わせて4段階から選択する形です。