インターネットの世界では、さまざまな仕組みが私たちのデータや情報を支えています。その中でも重要なのが「HTTP」と「HTTPS」です。この記事では、Web担当者の方に向けて、HTTP通信の概要やHTTPとHTTPSの違い、HTTPS化の重要性、さらに実際の移行手順について、わかりやすく解説します。
HTTP(HyperText Transfer Protocol)は、インターネット上で情報をやり取りするための通信規約(プロトコル)です。簡単に言えば、Webブラウザとサーバーが「ページを表示するためにデータを交換するルール」です。
たとえば、Webブラウザで「https://example.com」と入力すると、HTTPが以下のような動作をします:
このやり取りを通じて、私たちはWebページを閲覧できます。ただし、HTTP通信は暗号化されていないため、データが第三者に簡単に見られる可能性があります。
「HTTPS」は、HTTPに「S」(Secure:安全)が追加された通信プロトコルです。以下に両者の違いをまとめます:
特徴 | HTTP | HTTPS |
---|---|---|
暗号化の有無 | 暗号化されていない | 暗号化されている |
データ保護のレベル | 第三者にデータが傍受される可能性がある | データが暗号化されており安全 |
URLの表記 | http://example.com | https://example.com |
信用度 | 信用性が低い | 信用性が高く、検索エンジンでも評価が高い |
HTTPSは、SSL/TLSという仕組みを使って通信内容を暗号化しています。このため、ユーザー名やパスワード、クレジットカード情報などの機密データも安全にやり取りできます。
HTTPのままのサイトには、いくつかのリスクと問題点があります。
悪意のある第三者が通信を傍受し、機密データを盗む可能性があります。特に、公共のWi-Fiを利用している場合などは要注意です。
Google ChromeやSafari、Firefoxなどの主要ブラウザは、HTTPサイトに対して以下のような警告を表示します:
GoogleはHTTPSを使用しているサイトを優先的に検索結果に表示します。HTTPのままだと、競合サイトに比べて検索順位が下がるリスクがあります。
HTTPSへの移行は少し手間がかかりますが、安全性を高め、信用性を向上させるためには不可欠です。以下に概要を示します:
https://
に変更します。.htaccess
ファイルで設定)。HTTPS化はセキュリティ対策としてだけでなく、信頼性やSEOの観点からも大きなメリットがあります。
もしご自身での設定に不安がある場合は、専門のエンジニアに相談するか、利用しているサービスのサポートに問い合わせてみてください。
Webサービスで作るサイトは最初からHTTPS対応になっている場合が多くなっています。たとえば、投稿型サイトが簡単に開設できる SHARE info でも、最初から安心して利用してもらうためにHTTPS対応済みでサイトを提供しています。
HTTPS対応はWebサイトに必須の機能といって良い状況です。ぜひ前向きに検討してみてください!