コミュニティサイトを作る方法として、オープンソースの「Discourse」と国産コミュニティSaaSがあります。
どちらも投稿やコメントによる交流の場を作れます。しかし、導入準備、保守を担当する人、カスタマイズの進め方には大きな違いがあります。
この記事では、国産SaaSの一例として「SHARE info」を取り上げます。自社に合うサービスを選ぶため、違いを整理してみましょう。
※本記事は2026年7月28日時点の公開情報をもとにしています。
Discourseは、ソースコードが公開されているオープンソースソフトウェアです。ソースコードとは、システムを動かすプログラムの設計内容です。
自社サーバーで動かす「セルフホスト」を選ぶと、データやプログラムを自社で管理できます。テーマ、プラグインと呼ばれる追加機能、APIと呼ばれる外部システムとの接続機能を使い、幅広く変更できることが強みです。
一方、SHARE infoは、ブラウザから利用する国産SaaSです。SaaSとは、提供会社がシステムやサーバーを管理し、利用者がインターネット経由で使うサービスです。
| 比較項目 | Discourseのセルフホスト | SHARE info |
|---|---|---|
| 導入 | サーバーの準備や技術設定が必要 | 初期設定を依頼して始められる |
| 保守 | 更新やバックアップを自社で担当 | サーバー管理を提供会社に任せられる |
| カスタマイズ | ソースコードやプラグインを活用 | 管理画面の設定や機能追加で対応 |
| 向いている体制 | 技術担当者がいる組織 | サイト運営に集中したい企業・団体 |
Discourseをセルフホストするには、LinuxサーバーとDockerの知識が必要です。Dockerとは、システムを決められた環境で動かすための仕組みです。
サーバー、ドメイン、メール送信、バックアップ方法なども準備します。社内に技術担当者がいて、環境を細かく管理したい組織には適しています。
ただし、Discourseには公式ホスティングもあります。こちらを選ぶと、サーバー、更新、セキュリティ対策、バックアップを運営会社に任せられます。Discourseを利用する場合も、セルフホストと公式ホスティングを分けて比較することが大切です。
SHARE infoでは、企画に合わせて初期設定したサンプルサイトを30日間試せます。基本機能を確認してから、カテゴリー、投稿項目、会員登録方法などを検討できます。
Discourseを自社で運用する場合は、本体の更新、セキュリティ対策、バックアップ、障害時の復旧を続ける必要があります。
デザインや機能を細かく変更できる反面、更新後も正しく動くか確認しなければなりません。Discourseの公式資料でも、独自テーマは新しいバージョンとの互換性を保つため、定期的な手入れが必要と案内されています。
SHARE infoでは、運営者はサーバー保守よりも、ユーザーや投稿の管理に力を使えます。
管理画面から、ユーザーの承認やブロック、投稿・コメントの承認、通報内容の確認などができます。「モデレーション」と呼ばれる、不適切な内容を確認して公開状態を管理する作業も、専門的なサーバー操作なしで進められます。
Discourseは、ソースコードまで自社で変更したい場合に強みがあります。独自機能を内製したい場合や、既存システムと深く連携したい場合に検討しやすいでしょう。
SHARE infoには、投稿、コメント、返信、いいね、検索、カテゴリー、会員管理、通報など、コミュニティ運営に必要な機能が用意されています。
標準機能で不足する場合は、SHARE info Bizで機能追加を相談できます。ユーザーの種類を分ける、メッセージ機能を追加する、外部サービスと連携するといった要望にも、内容を確認したうえで対応します。
ただし、利用者がソースコードを直接編集する方式ではありません。自社サーバーで運用するオンプレミスにも対応していません。自由に自作するサービスではなく、必要な機能を相談して構築を任せるサービスと考えると分かりやすいでしょう。
社内にLinuxやDockerを扱える担当者がいて、ソースコードやサーバーまで管理したい場合は、Discourseのセルフホストが候補になります。
次のような場合は、SHARE infoを検討しやすいでしょう。
SHARE infoでは、製品Q&A、学生コミュニティ、地域掲示板、社内情報共有、趣味の交流、マッチングなど、用途別の構築例も確認できます。
投稿やコメントを情報源にするAIチャットも追加できます。蓄積した情報を、利用者が自然な言葉で探せるコミュニティサイトを目指す場合にも活用できます。
Discourseは、技術力を使って自由度を高めやすい仕組みです。SHARE infoは、導入や保守を任せ、企画と運営に力を使いやすい仕組みです。
機能数だけでなく、「誰が保守するのか」「どこまで自社で変更するのか」「運営担当者が無理なく管理できるか」を確認しましょう。
SHARE infoでは、初期設定済みのサンプルサイトを試せます。実際に投稿や管理を行い、標準機能で足りる部分と追加したい部分を整理してから導入を判断できます。
Discourseのオープンソース版は、ライセンス料金を支払わずに利用できます。ただし、セルフホストではサーバー代や保守作業が必要です。技術担当者の作業時間も含めて比較しましょう。公式ホスティングを利用する場合は、別途契約が必要です。
管理画面から、表示、カテゴリー、会員登録、承認方法などを設定できます。標準機能で足りない場合は、SHARE info Bizで独自機能の追加を相談できます。ただし、利用者によるソースコードの直接編集には対応していません。
サーバーの構築や更新を自社で行わない国産SaaSのほうが導入しやすい場合があります。SHARE infoでは初期設定を依頼でき、試用中に管理画面や運用方法を確認できます。
どちらもサーバー管理を任せられます。Discourseの公式ホスティングは、Discourseの豊富な機能や拡張性を利用したい場合に向いています。SHARE infoは、日本語で要望を相談し、初期設定や個別の機能追加を依頼しながら進めたい場合に検討しやすいサービスです。