コミュニティサイトの構築・運営・AI活用に役立つ情報

BtoB SaaSのユーザーコミュニティを作る方法|設計・運営のポイント

BtoB SaaSの利用者が質問や活用方法を共有するユーザーコミュニティのイラスト

BtoB SaaSでは、同じ製品を使う企業でも、担当者の知識や利用方法が異なります。質問がメールや個別の打ち合わせに分かれると、役立つ回答がほかの利用者に届きません。

ユーザーコミュニティを用意すれば、質問、回答、活用例、更新情報を一か所に集められます。ただし、サイトを開設するだけでは交流は続きません。目的、参加者、投稿内容、運営方法を先に決めることが大切です。

BtoB SaaSのユーザーコミュニティとは

BtoB SaaSのユーザーコミュニティは、企業向けソフトウェアの利用者が質問したり、使い方や工夫を共有したりする場所です。

公式サポートの回答だけでなく、利用者が現場で得た知識も蓄積できます。実際にSalesforceやHubSpotの公式コミュニティでも、質問と回答、経験の共有、目的別グループ、利用ルールなどが組み合わされています。

1.最初に目的を一つ決める

最初に「何のために作るのか」を明確にします。

目的の例は、次のようなものです。

  • よくある質問を整理する
  • 利用者同士で活用方法を共有する
  • 新機能や更新情報を届ける
  • 製品に対する意見や要望を集める

すべてを一度に実現しようとすると、何を投稿する場所なのか分かりにくくなります。最も重要な目的を一つ決め、必要に応じて後から広げましょう。

参加者も整理します。契約企業の管理者、日常的に操作する担当者、販売パートナーでは、必要な情報が異なります。

契約内容や障害など、個別対応が必要な内容は従来のサポート窓口へ案内します。多くの利用者に役立つ質問や活用例をコミュニティに残す設計が現実的です。

2.カテゴリーと公開範囲を設計する

最初は、次のような分かりやすいカテゴリーを用意します。

  • はじめての設定
  • 操作に関するQ&A
  • 活用事例
  • アップデート情報
  • 要望・アイデア

お知らせは運営者だけが投稿し、Q&Aや活用事例は利用者も投稿できるようにすると、各カテゴリーの役割が明確になります。

公開範囲も重要です。一般公開、登録者限定、特定の顧客限定など、扱う情報に合わせて決めます。顧客名、担当者名、管理画面の画像などが投稿される可能性があるため、利用規約、投稿ルール、プライバシーポリシーを整えましょう。

個人情報を取り扱う場合は、公開日時点の個人情報保護法や個人情報保護委員会のガイドラインを確認し、必要に応じて専門家へ相談してください。

3.公開前に役立つ情報を入れる

何も掲載されていないサイトでは、利用者が最初の投稿をためらいやすくなります。

公開前に、よくある質問、初期設定の手順、便利な使い方、更新情報などを掲載しましょう。実際に届いた問い合わせを、個人や企業が分からない内容へ書き換え、再利用できるQ&Aにする方法もあります。

開始時は一部の顧客に参加してもらい、カテゴリー名や投稿画面が分かりやすいか確認します。運営側では、次の点を決めておきます。

  • 新しい投稿を誰が確認するか
  • 回答できない質問を誰に引き継ぐか
  • 古くなった回答をいつ見直すか
  • 不適切な投稿へどう対応するか

製品Q&Aの構成例でも、運営者による未回答投稿の確認、カテゴリー整理、古い回答の更新が重要な作業として挙げられています。

4.投稿数だけでなく利用状況を見る

会員数だけでは、コミュニティが役立っているか判断できません。

新しい投稿やコメント、閲覧数、繰り返し出る質問、回答が付いていない投稿などを定期的に確認します。SHARE infoの管理画面では、新規投稿数、閲覧数、新規ユーザー数、利用者一人あたりの投稿数などを確認できます。

製品への要望は整理して開発チームへ共有します。ただし、すべての要望が実現するとは約束せず、採用、検討中、対応予定なしなど、分かる範囲で状況を伝えることが大切です。

SHARE infoでユーザーコミュニティを作る

SHARE infoは、投稿、コメント、いいね、ログイン、プロフィール、カテゴリー、キーワード検索、ランキングなどを備えた投稿型サイト作成サービスです。

管理画面から投稿やコメント、ユーザー、承認、通報、ブロックなどを管理できます。カテゴリーごとに公開範囲を変えたり、運営者だけが投稿できるお知らせカテゴリーを作ったりすることも可能です。コメントを回答として使い、投稿者または管理者がベストアンサーを選ぶ設定もあります。

そのため、次の情報を一つのサイトにまとめられます。

  • 利用者からの質問と回答
  • 運営会社からのお知らせ
  • 製品の活用事例
  • 操作マニュアル
  • 利用者からの要望やアイデア

SHARE infoの事例集には、製品Q&A、専門機器のFAQ、AI分野の知識共有サイトなどがあります。BtoB SaaSでも、製品名や機能別に情報を整理し、後から検索できる構成が考えられます。

AIチャットを質問の入口にする

SHARE info AIでは、サイト内の投稿を情報源としてAIが回答します。

使われるRAGとは、登録された情報を検索し、その内容を参照して回答を作る仕組みです。AIモデルそのものを再訓練する仕組みとは異なります。

キーワード検索に加えて、利用者が自然な文章で質問できる入口を用意できます。対話履歴を確認し、どのような疑問が多いかを次のFAQや記事作成に生かすことも可能です。

まずは、よくある質問と活用例を掲載した小さなコミュニティから始めましょう。標準機能で不足する部分がある場合は、SHARE info Bizでデザイン、利用者の種類、独自機能、外部サービスとの連携などを相談できます。導入前には、自社の用途に合わせたサンプルサイトで、操作方法や不足する機能を確認できます。

FAQ

利用者が少ない段階でもコミュニティを始められますか?

始められます。最初は一部の顧客を招待し、運営側がよくある質問や活用例を投稿します。参加者の反応を見ながら、カテゴリーやルールを調整する方法が適しています。

コミュニティがあれば、サポート窓口は不要になりますか?

完全に置き換えるものではありません。多くの利用者に共通する質問はコミュニティに残し、契約内容、障害、個人情報を含む相談はサポート窓口で受け付けるなど、役割を分けましょう。

一般公開と会員限定のどちらがよいですか?

検索から新しい利用者にも見つけてもらいたい情報は、一般公開が向いています。顧客限定のマニュアルや社外秘の情報を扱う場合は、会員限定やカテゴリーごとの閲覧制限を検討します。SHARE infoでは、公開サイトと会員制サイトの両方に対応できます。

投稿が増えない場合はどうすればよいですか?

投稿を待つだけでなく、運営側から質問を投げかけます。「この機能をどのように使っていますか」「初期設定で迷った点はありますか」など、答えやすい話題から始めましょう。投稿された内容に早めに反応することも重要です。

SHARE infoで独自の機能を追加できますか?

標準機能で不足する場合は、SHARE info Bizで機能追加を相談できます。必要な機能や運営方法を確認したうえで、対応内容や導入期間が決まります。